【読みもの】今話題の「plant-based food」注目されるその理由とは…?!
「秘密厨房×eat+」のイベント期間中にも、おかずとして登場した大豆ミート。最近では、スーパーやコンビニ、カフェでもよく見かけるようになりました。「plant-based food」は、動物性食品を使わず植物性由来の食品で、大豆や豆類などが原料となっています。今回は、環境保全の側面から「plant-based food」が注目される理由についてご紹介します。
環境に優しい
健康意識の高い方々から注目を浴びていますが、環境保全や人類の健康に繋がっているという報告もあります。
気候変動に影響をもたらす、温室効果ガス。
実は、牛肉とラム肉は他のタンパク源と比較して、温室効果ガスの排出量が最も多く、生産過程での排出量は、鶏肉や魚の10倍以上といわれています。
牛肉やラム肉の消費量を減らし、炭素発生量の少ないタンパク源で代用することは、排出削減目標を達成するうえで効果的と言えるようです。*1
(*1 マッキンゼー・グローバル・インスティチュート「アジアにおける気候変動リスクと対応策」)
タンパク源不足から世界を救う…?!
2009年に報告された国連食糧農業機関(FAO)によると、2050年までに世界人口が98億人以上に達すると予測されています。地球上の食糧生産を現在比70%増産しなければタンパク源不足に陥る可能性があるとされています。*2
(*2 ベイカレントコンサルティング「明日の「食」を知る」)
人類が必要なタンパク質に供給が追いつかなくなる“タンパク質クライシス”に陥らないためにも、タンパク質の供給源を増やす必要があります。しかし、牛肉やラム肉は温室効果ガスの排出量が多いことから、持続可能性を加味すると「plant-based food」が解決のヒントを握っているかもしれません。
Plant-base foodは地球に優しくて、地球に優しい食事は、人にも優しい食事。
2019年に開催された世界16カ国37人の専門家からなるLANCET委員会では、科学的根拠に基づいて、地球環境と人類の健康の双方を加味した理想的な食事ガイドライン「The Planetary Health Diet」を提唱しました。
このガイドラインでは肉、魚、卵の消費を抑え、豆類、ナッツ、野菜や果物の摂取を推奨しています。つまり、「Plant-base food」が推奨されているということです。
楽しく、優しい選択。
とはいえ、食事に神経質になりすぎるとストレスになりかねません。
食事は予防医療的側面もありますが、「楽しく、美味しく」食べ、精神を満たすことも重要な役割です。
また、動物性食品でも、製法や肥料を変えるなどの工夫によって、環境負荷を軽減するような技術も近年では開発されつつあります。
楽しく、美味しくいただきつつ「2週間に1回や、週に1回、Plant-base foodを取り入れてみる。」など、頻度による調節も含め、自分にも地球にも優しい食事を選択することも、新たな食の楽しみとなるかもしれません。
今後、ますます増えると予想される「plant-based food」。
身近なお店でぜひ探してみてください。
今回の記事の担当者:芝尾 法子
管理栄養士 / 現役大学院生
大学生時代はアメリカで癌の研究をしているラボに留学
eat+のtwitter(@eatas-inc)の中の人(時々)でもあります。
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